赤ちゃん防災グッズおすすめ10選【2026年版】月齢別チェックリスト・親が本当に持ち出すものだけを厳選

赤ちゃん防災グッズおすすめ10選【2026年版】月齢別チェックリスト・親が本当に持ち出すものだけを厳選
公開: 2026年1月23日更新: 2026年4月27日マンション防災委員・ジュン

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最終更新日: 2026年4月27日

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目次

赤ちゃんがいる防災備えが「大人の延長」では通じない理由

友人夫婦が第一子を産んだのは、能登の地震がひと段落した年のことでした。

お祝いを持っていったとき、「防災リュック、見直した?」と聞いてしまうのがキャンパー防災マニアの悪い癖で。「一応、市販のセット買ったよ」という返事が来たので、翌週そのセットを見せてもらいました。開けてみると——入っていたのは、粉ミルクの小袋が1つだけ。哺乳瓶もなければ、湯を沸かす手段も、消毒グッズも、何もありませんでした。

「これ、どうやってミルク飲ませるつもりだったの?」

そのとき彼らも気づいたんです。市販の防災セットが想定している「家族」は、どうやら赤ちゃんのいない家族だということに。

正直に書きます。僕もそれまでは「市販の防災セットを買えば最低限は大丈夫」と思っていました。赤ちゃんがいる家庭に対して、その前提が崩れることを真剣に考えたのは、あのリュックを見てからです。


「72時間キット」が赤ちゃんに対応していない件

防災の世界で「72時間」という言葉をよく聞きます。発災から3日間、自力で生き延びる準備をしておこうという考え方で、これ自体は正しいと思っています。

ただ、「72時間対応」を謳う防災セットを何種類か実際に開けてみた経験から言うと、乳幼児に対応しているものはほぼゼロです。正確に言えば、「粉ミルク1袋だけ入っている」製品は存在します。でも、その粉ミルクを使うためのセットが一つも揃っていません。

粉ミルク1袋を実際に使うのに必要なものを整理すると、こうなります。

粉ミルク1袋を「使える」状態にするために必要なもの

①哺乳瓶(または使い捨て哺乳瓶) ②清潔な水と60℃以上のお湯 ③お湯を沸かすための熱源 ④哺乳瓶の消毒手段(煮沸・薬液・電子レンジ対応のいずれか)

キャンプをしていると分かるんですが、「食材だけ渡されてコンロもクッカーも洗い物の水もない」状態で飯は炊けません。粉ミルクも全く同じです。素材だけあっても、使うための道具と環境が揃っていなければ意味がない。

これは市販セットを批判したいわけではありません。大人の最低限の備えとして設計された製品を、赤ちゃんのいる家庭がそのまま流用しようとすること自体に、そもそも無理があります。「市販セットは土台」と割り切って、必要なアイテムを個別に追加していく発想が必要です。

具体的に何を足すべきかは、月齢によって大きく変わります。その整理は次のセクションで詳しく扱いますが、まずは「大人と赤ちゃんでは、必要なものの構造が違う」という前提を確認しておきたかった。


両手が塞がる前提のリュック設計

キャンプで道具を選ぶとき、僕がいつも頭に置いていることがあります。「一人でもさっと設営できるか」。テントでも焚き火台でも、複数人の協力が前提になっている道具は、緊急時に足を引っ張ります。ソロキャンプを繰り返していると、この感覚が自然と身につきます。

防災リュックも同じ発想で選んでほしいのですが、赤ちゃんがいる家庭はさらに制約が加わります。

赤ちゃんを抱っこしたとき、空いている手は1本です。

これは当たり前のことを書いているようですが、実際に防災リュックを背負いながら赤ちゃんを抱いて歩いてみると、ほとんどの操作が想定外に難しいと気づきます。バックルの開閉、サイドポケットからの取り出し、ファスナーの開け閉め。既製品のほとんどが「両手ある前提」でデザインされています。

重量の問題も現実的に考える必要があります。リュックの推奨重量として「体重の15〜20%」という目安がよく言われますが、それはリュックだけの話です。生後6ヶ月の赤ちゃんを抱っこすると、それだけで約7〜8kgになります。大人が安全に長距離を歩ける合計荷重を逆算すると、リュック本体は10kg以下、できれば7〜8kg以内に抑えたいところです。

ベビーカーに荷物を積む選択肢もありますが、アウトドア的に言うと「タイヤのある乗り物は段差で止まる」です。液状化した地面、がれきの多い路面、階段しかない避難所の入り口——ベビーカーが通れない場面は、災害時に必ず出てきます。抱っこひもとリュックの組み合わせを基本軸に設計して、ベビーカーはあくまでサブ手段として考えることをすすめます。


避難所における乳幼児の現実

内閣府が出している「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」(2026年改定)では、乳幼児を持つ家族への配慮として、授乳スペースやおむつ替えスペースの確保が盛り込まれています。

ただ、指針があることと、実際の避難所で機能することは別の話です。

避難所に指定されている体育館や公民館の多くは、授乳に適したプライベート空間がありません。求めれば対応してもらえる場合もありますが、発災直後の混乱期に積極的に声を上げられる余裕があるかどうかは、また別の問題です。

加えて、赤ちゃんは「いつもと違う場所」に敏感です。

匂いが違う、音が違う、眠る場所が違う。環境の変化に対して赤ちゃんが泣く頻度が増えることは多くの親が経験していますが、避難所という環境がそれをさらに加速させます。夜中に泣き続けると、周囲への気遣いから親が極度のストレスを抱えます。これは「赤ちゃんの心理的な安定」が、親の体力維持に直結するという意味で、立派な防災上の問題です。

防災グッズの準備は「生存のため」だけじゃなく、「避難所でなるべく穏やかに過ごすため」を視野に入れないと、用意すべきものが変わってきます。おしゃぶり、普段使っている毛布の端切れ、いつものおもちゃ——命に直結しないように見えるものが、実質的な備えになる場面があります。

市販のセットに足せばいいのはわかったんですが、何を足せばいいのか全然わかなくて……。月齢によっても違うんですよね?

そこが一番ポイントです。新生児期に必要なものと、離乳食が始まってからの備えはほぼ別物です。次のセクションで月齢ごとに整理しているので、まず自分の赤ちゃんの月齢のところだけ読んでもらえれば十分です。

H2②:月齢別・本当に変わる優先順位の整理

H2②:月齢別・本当に変わる優先順位の整理

「赤ちゃんの防災グッズ、全部揃えなきゃ」と思って一気にリスト化しようとすると、途中で疲れて何も買わないまま終わる——これが一番よくないパターンです。

キャンプの荷物選びも同じで、「全天候に対応しようとして荷物が30kgになる」という状態と構造が似ています。大事なのは「今の状況で本当に必要なもの」に絞ること。赤ちゃんの月齢によって優先順位が根本的に変わるので、まず自分の子どもの月齢のセクションだけ読んでください。

新生児〜2ヶ月:「哺乳と保温」がすべて

この時期の赤ちゃんは体温調節がほぼできません。アウトドア的に言うと、断熱性ゼロの装備で真冬の山に入れるのと同じ状態です。避難所は冷暖房が安定しないことが多く、特に冬の底冷えは体温調節ができない新生児にとって直接のリスクになります。

この月齢で最初に揃えるべきは3つだけです。

ポイント

新生児期の備蓄3点:①液体ミルク(常温保存可)②新生児おむつ50枚以上 ③おしりふき2パック。この3つが揃っていれば、被災後72時間の「授乳と清潔」はなんとかなります。

液体ミルクは特に重要です。

粉ミルクはお湯が必要で、停電・断水直後の混乱した状況ではお湯を沸かすこと自体が難しい場面があります。液体ミルクは常温でそのまま注ぐだけなので、「何もできない時間帯」を確実に乗り越えられます。母乳育児中の方も、ストレスや体調不良で母乳が出なくなるリスクがあるので、保険として1ケース備蓄しておくことを強くすすめます。

どんな人向け: 授乳中の方全員。「うちは完母だから不要」と思いがちですが、被災直後のストレスで母乳量が急減するケースは珍しくありません。
他社製品との違い: 国産原料・日本基準の製造管理で、海外ブランドと比べて成分の安心感が違います。
あえてのデメリット: 開封後は飲み切り必須で、缶タイプより保存期間が短いパックが多いです。ローリングストックで管理しないと、気づいたら期限切れになります。

※ 価格は2026年04月07日時点(¥6,212・レビュー206件)


おむつは新生児期に1日10〜12枚消費します。よく言われる「3日分=30枚」の計算は大人基準で、新生児には全然足りません。最低50枚を目安に。

価格¥2,640(27g×48本入り)
タイプキューブ型粉ミルク
内容量1,296g(1キューブ=27g/1回分)
保存期間製造から18ヶ月
レビュー数45件

計量スプーンもスケールも不要、1キューブ=1回分というシンプルな設計が避難中には助かります。液体ミルクが底をついたあとの「次の手」として、リュックの奥に入れておくポジションです。

以前、知人の避難訓練に同行したとき、粉ミルクの缶を持参した方がいました。お湯の確保に手間取って、赤ちゃんをしばらく待たせることになった場面を見ています。粉ミルクは便利ですが、「お湯が前提」という制約は避難環境では思った以上に重くなります。

良かったところ

  • 1キューブ=1回分で計量不要。混乱した状況での調乳ミスを減らせる
  • 溶けやすく沈殿が少ない。短時間で調乳を終えられる
  • 液体ミルクと組み合わせて「まず液体、次にキューブ」という段階的な消費設計ができる

気になるところ

  • お湯が必須。水では溶けにくく、乳児に与えられる温度に調整する手間もかかる
  • 液体ミルクと比べると準備のステップが多い

👤 こんな人向け: 液体ミルクをメインに備蓄しつつ、「次の手」を用意しておきたい人。液体ミルク→キューブ粉ミルクの順番で消費するローリングストック設計が、最も無駄なく回ります。

※ 価格は2026年04月07日時点(¥2,640)


商品2:雪印メグミルク 赤ちゃんの国産液体ミルク(液体ミルク)

価格¥6,212(セット)
タイプ常温保存液体ミルク
内容量240ml/本
保存期間製造から約1年(製品により異なる)
レビュー数206件

ここだけ、少し長く話させてください。

液体ミルクは火も水も要りません。開封して哺乳瓶に注ぐ、それだけです。地震直後でガスが止まり、断水している状況を頭の中でシミュレートしてみてください。その状態でお湯を確保して粉ミルクを溶かす作業がどれほど大変か。液体ミルクだとその工程がゼロになります。

赤ちゃん防災グッズの中で、優先順位をひとつだけ決めるとしたらこれです。

普段から1本を常温で置いておいて、使ったら補充する。それだけでローリングストックが完成します。特別な管理も不要です。

液体ミルクって普段から飲ませていないと、いざというとき赤ちゃんが飲んでくれないこともあると聞いたんですが……

それは本当です。だからこそ「備蓄だけ」ではなく、月に1〜2回は普段の授乳で使ってみることが大事です。使って補充する、その繰り返しがちょうどいいローリングストックになります。

雪印メグミルクの液体ミルクを選んだのは、国産原料を使用している点と、流通量が多いためスーパーでも補充しやすいからです。アイクレオ等の他ブランドでも考え方は同じですが、普段から使っているブランドを選ぶのが基本です。

良かったところ

  • 火なし・水なし・調乳不要。被災直後の混乱した状況でも開けてすぐ使える
  • 常温保存なので持ち出しリュックに入れやすく、温度管理が不要
  • 国産原料使用で安心感がある

気になるところ

  • 保存期間が粉ミルクより短い(製品により約1年)。定期的な補充が前提になる
  • 1本あたりのコストは粉ミルクより高い

👤 こんな人向け: 新生児〜生後6ヶ月の赤ちゃんを持つすべての親。「備蓄として買う」というより「普段から使って補充する」習慣ごと設計してください。

※ 価格は2026年04月07日時点(¥6,212)


商品3:ピジョン 使い捨て哺乳瓶(母乳実感タイプ)

価格¥68,541(※Amazonの在庫・出品者状況により価格は大きく変動します。購入前に必ず確認してください)
タイプ使い捨て哺乳瓶
特徴洗浄・消毒不要
乳首形状母乳実感タイプ(幅広設計)

避難所で哺乳瓶を洗うことはほぼできません。水が限られ、消毒液の確保もできない。そういう環境では「洗わなくていい」という設計は想像以上に価値があります。

他の使い捨て哺乳瓶と比べて、母乳実感タイプの乳首形状が採用されているのが選んだ理由です。普段から母乳実感の哺乳瓶を使っているなら、赤ちゃんが拒否する可能性が低くなります。

ただし、液体ミルクのパック・缶と使い捨て哺乳瓶の乳首口径が合わないケースがあります。事前に手元の液体ミルクと組み合わせて接続確認をしておいてください。

良かったところ

  • 洗浄・消毒不要で避難所でもすぐ使える
  • 母乳実感タイプなので普段と同じ感覚で授乳できる
  • 使い切りで衛生リスクを最小化できる

気になるところ

  • 使い捨てのためゴミが増える。避難所のゴミ処理状況によっては管理が難しくなる
  • 液体ミルクとの口径が合わないケースがある。事前に組み合わせを確認しておくこと

👤 こんな人向け: 哺乳瓶の洗浄・消毒ができない避難環境を想定している人。普段使いには向きませんが、防災リュックに数本だけ入れておく用途に限れば、他の使い捨て哺乳瓶と比べて乳首形状の安心感があります。

※ 価格は2026年04月07日時点(¥68,541 / Amazon在庫状況により大きく変動する場合があります)


商品4:パンパース 肌へのいちばん 新生児テープ(防災用おむつ備蓄)

価格¥1,230
タイプテープタイプ(新生児〜約5kg)
備蓄量の目安新生児:12枚/日×7日=84枚〜 / 3〜6ヶ月:8枚/日×7日=56枚〜

避難環境では、肌荒れが思った以上に起きやすいです。いつもと違う場所、いつもと違う食事、睡眠不足と精神的なストレス。その状態で普段と違うおむつに替えると、接触面積が広い分だけ肌トラブルが広がりやすくなります。同じブランドを維持することに、防災的な意味があります。

72時間(3日分)の備えとして、まず36〜42枚を確保することから始めてください。7日分を目標にするなら、月齢に合わせて上記の枚数を参考にしてください。

なお、おむつのサイズは月齢とともに変わります。早めに大量備蓄すると月齢に合わなくなる場合があるので、「現在使っているサイズを多めにストック→使いながら補充」が無駄のない運用です。

良かったところ

  • 国内トップシェアの実績があり、肌へのやさしさ設計が信頼できる
  • 普段使いと同じブランドをそのまま備蓄に転用できる
  • テープタイプは新生児期の体型変化に対応しやすい

気になるところ

  • 月齢によって必要なサイズが変わる。早期に大量購入すると使えなくなる場合がある
  • かさばるため、持ち出しリュックに入りきる量には限界がある。在宅避難用の備蓄が前提

👤 こんな人向け: 新生児〜乳児を育てているすべての家庭。「防災専用品」として別に選ぶ必要はなく、普段使っているものをそのままストックする発想で十分です。

※ 価格は2026年04月07日時点(¥1,230)


商品5:エリエール ウェットティッシュ 消毒・除菌タイプ(おしりふき兼用)

価格¥973
タイプ消毒・除菌ウェットティッシュ
用途手指消毒・体拭き・おしりふき兼用(※赤ちゃんへの直接使用はノンアルコールタイプを選ぶこと)

アウトドア的に言うと、ウェットティッシュは命綱です。キャンプで水場から遠い場所にいるとき、これがあるかないかで衛生状況が全然変わってくる。断水した避難所もまったく同じ状況です。

赤ちゃん用としては、ノンアルコールタイプのおしりふきを別に用意しつつ、こちらは親の手指消毒と大人の体拭き用として使い分けるのが現実的です。アルコール入りタイプを赤ちゃんの肌に直接使うことは避けてください。

他のウェットティッシュとの差は、消毒・除菌機能を持ちながらコストが低い点です。防災用に数パックまとめて備蓄しても財布への負担が少ない。

良かったところ

  • 断水時の体拭きと手指消毒の2役をこなせる
  • 軽量・コンパクトで持ち出しリュックへの収まりがいい
  • コストが低く、複数パック備蓄しやすい

気になるところ

  • アルコール入りタイプは赤ちゃんの肌への直接使用に不向き。赤ちゃん用には別途ノンアルコールのおしりふきが必要
  • 1枚あたりのサイズが小さめで、全身拭きには複数枚が必要になる

👤 こんな人向け: 断水環境でも最低限の清潔を保ちたい人。赤ちゃん用のおしりふきと役割を分けて、大人の衛生管理のサブアイテムとして位置づけると使いやすいです。

※ 価格は2026年04月07日時点(¥973)


商品6:エルゴベビー OMNI Breeze(抱っこ紐)

価格¥22,021
対応月齢新生児〜4歳(約20kgまで)
本体重量約500g
収納ポーチ収納対応
レビュー数623件

ここだけ、かなり長く話させてください。

「避難用に別の抱っこ紐を買おうか迷っている」という声をたまに聞きます。やめたほうがいいと思っています。

避難は焦ります。夜中に叩き起こされることもある。そのとき「使い慣れていない」抱っこ紐を、暗い中で、片手で装着できますか。エルゴはキャンプに何度も持っていき、テントの設営中や火起こし中も使ってきたので、手が勝手に動きます。この「使いこなしている感覚」は、いざというときに直結します。

非常用専用品を別に買うより、普段から使い倒しているものを防災に転用する。これが赤ちゃんグッズでも一貫した考え方です。

OMNI Breezeを選んだのは、前向き・後ろ向き・腰抱きと体制を変えられる多用途対応と、腰ベルトのクッション性が高い点です。避難所まで数kmを徒歩で移動するような状況でも、腰への負担が分散されます。本体500g程度でポーチ収納できるため、防災リュックのサイドポケットにも収まります。

他ブランドとの明確な違いは、装着の自由度と長期使用への対応力です。新生児から4歳まで1本で使い続けられるため、月齢ごとに買い替えるコストが発生しません。

良かったところ

  • 新生児から4歳まで対応。1本で長く使えるため投資効率が高い
  • 腰ベルトのサポートが優れており、長距離徒歩避難にも耐える設計
  • ポーチ収納で防災リュックへの収まりがいい
  • 普段から使い込むことで、緊急時に迷わず装着できる

気になるところ

  • 価格が¥22,021と高め。ただし長期使用を前提にすると1本に集中投資する価値は十分にある
  • 夏場は赤ちゃんと密着するため体感温度が上がりやすい

👤 こんな人向け: 新生児〜幼児を持つ親全般。特に「避難用に安い抱っこ紐を別で買おうか迷っている」人は、そのお金でこちらを1本買い、日常で使い倒してください。その結果が防災への備えになります。

※ 価格は2026年04月07日時点(¥22,021)


商品7:和光堂 はじめての離乳食 裏ごし(レトルトベビーフード詰め合わせ)

価格¥721
対象月齢5ヶ月〜(製品により異なる)
タイプパウチ・瓶詰めタイプ
加熱常温でそのまま食べられる

離乳食期に入ると、避難所で配られる食料をそのまま食べられない月齢が出てきます。おにぎりも乾パンも、7〜8ヶ月の赤ちゃんには無理です。そのギャップを埋めるのがレトルトベビーフードです。

加熱不要・常温でそのまま食べられるパウチタイプを優先してください。備蓄前に必ずアレルゲン表示を確認すること。卵・乳・小麦など、すでに離乳食で試して問題がないとわかっているアレルゲンの食材を選ぶのが基本です。避難中に初めての食材を試すことは避けてください。

普段の離乳食で使いながら補充するローリングストックが、この商品は特に管理しやすいです。

良かったところ

  • 加熱不要でそのまま食べられる
  • 月齢・食材の種類が豊富で、アレルゲン管理がしやすい
  • 価格が低くローリングストックに組み込みやすい

気になるところ

  • 保存期間が一般的な非常食より短め(製品により1〜2年程度)。定期的な入れ替えが必要
  • 初めてのアレルゲンを避難中に試すのは危険。必ず「食べたことがあるもの」を選ぶこと

👤 こんな人向け: 離乳食期(5ヶ月〜1歳前後)の赤ちゃんを持つ家庭。普段の離乳食として使いながら補充する習慣が、そのまま防災備蓄になります。

※ 価格は2026年04月07日時点(¥721)


商品8:アンパンマン やらかいビスケット(非常食兼おやつ)

価格¥2,490
対象月齢1歳〜
タイプソフトビスケット
特徴やわらかく溶けやすい設計

1〜2歳向けの非常食として機能するビスケットです。大人向けの乾パンや保存食ビスケットは、乳歯が生えそろっていない子どもには硬すぎることがある。その点でこの商品は、1歳から実際に食べられる硬さに設計されているのが実用的な理由です。

もうひとつ、正直に書きます。避難中に泣き止まない子どもを落ち着かせる手段として、慣れ親しんだキャラクターのおやつは想像以上に効果があります。これは感情論ではなく、現場で何度も見てきた現実です。

ただし甘みが強いので、食べすぎには注意してください。避難所では歯磨きも難しくなります。

良かったところ

  • 1歳から食べられる硬さで、乳歯が少ない段階でも安心して与えられる
  • 慣れ親しんだキャラクターで、避難中の子どもの情緒安定に働く
  • ローリングストックとして普段のおやつに自然に組み込める

気になるところ

  • 甘みが強いため食べすぎ注意。避難所では歯のケアが難しいことも頭に入れておく
  • 保存期間が一般的な非常食と比べて短め。定期的な入れ替えが必要

👤 こんな人向け: 1〜2歳の子どもを持つ家庭。「買い置き専用」にするより、週に1〜2回おやつとして消費しながら補充するほうが無駄なく備えられます。

※ 価格は2026年04月07日時点(¥2,490)


商品9:パナソニック 携帯できる水ピタ浄水ボトル(携帯浄水ボトル)

タイプ携帯浄水ボトル(フィルター式)
対象用途大人の飲料水確保(ミルク調乳には使用不可)
キャンプ用途川の水・雨水の浄水に使用可

正直に書きます。最初に手に入れたとき、「赤ちゃんのミルクにも使えるかも」と思っていました。使えません。

ミルクの調乳には一度沸騰させた湯を使う必要があります。浄水ボトルで濾過した水は、飲料水として安全でも乳児に与えられる水ではない。キャンプ的な発想で「浄水できれば万能」と考えたのが完全に間違いでした。

ミルク用の水は、ペットボトルの備蓄水で別途確保してください。この浄水ボトルは、親自身の飲料水確保に割り切って使うものです。断水時に川の水や雨水を飲料水に変えられる点で、大人の生存手段としては有効です。キャンプで何度も使っているので、その点は実証済みです。

良かったところ

  • 断水時に大人の飲料水を確保できる。川・雨水・プール水などを濾過できる
  • キャンプでも普段から使えるため、使い方を体で覚えておける
  • 軽量でリュックに入れやすい

気になるところ

  • ミルク調乳には絶対に使えない。これだけ覚えておけば十分
  • フィルターに寿命があり、長期間放置すると浄水性能が落ちる。定期的な使用と確認が必要

👤 こんな人向け: 赤ちゃん用途ではなく、親自身の飲水確保手段として持ちたい人。ミルクの水源確保は別途ペットボトル備蓄で対応してください。

※ 価格はAmazon・公式サイトにてご確認ください(2026年04月07日時点)


商品10:無印良品 防災用救急セット(ベビー用品追加前提のベースキット)

タイプ防災用救急セット(大人向けベース)
主な内容絆創膏・包帯・体温計・マスク等
赤ちゃん向けアイテム含まれない

これは「赤ちゃん防災グッズ」として買うものではありません。

大人向けの基本的な救急セットとして完成度が高いため、ここをベースに液体ミルク・使い捨て哺乳瓶・おむつを追加していくカスタム運用の土台として使います。

無印良品のセットは内容がシンプルで、余計なものが少ない。「とりあえず詰まった感」がなく、リュック内に余白が生まれます。その余白に赤ちゃんグッズを積み増しする設計が成立します。市販の防災セットの多くはパンパンに詰まっていて余白がない。そこが大きな違いです。

気になる点は一つだけです。赤ちゃん向けアイテムが一切含まれていないため、「防災セットを買ったから安心」とはなりません。あくまで「大人の土台」として認識してください。

良かったところ

  • シンプルな内容でリュック内に余白が生まれ、赤ちゃん用品を追加しやすい
  • 無印良品らしいコンパクト設計でリュックへの収まりがいい
  • 大人用ファーストエイドとして普段使いにも転用できる

気になるところ

  • 赤ちゃん向けアイテムが一切含まれていない。これだけで赤ちゃん防災は完結しない
  • カスタマイズ前提のため、何を追加するかを自分で判断する必要がある

👤 こんな人向け: 「防災リュックをゼロから自分で組みたい」人の出発点として。このセットをベースに、液体ミルク・使い捨て哺乳瓶・おむつ・ウェットティッシュをそれぞれ追加していくカスタム運用を想定しています。

※ 価格はAmazon・無印良品公式サイトにてご確認ください(2026年04月07日時点)

全商品比較表

全商品比較表

ここまで1品ずつ紹介してきましたが、「結局どれを優先すればいいの?」という整理をしたくなる気持ちはよくわかります。月齢によって必要なものがまるで違う、というのが赤ちゃん防災の難しさなので、横並びで見られるように一覧にまとめました。

表の読み方を少しだけ補足しておくと、「普段使い」と「ローリングストック向き」の2列は、僕が商品を選ぶときに一番気にする軸です。キャンプでも使えるんですけど、普段から手に取っていないものはいざというときに使い方を忘れます。この2列が両方◎の商品は、備蓄としてほぼノーリスクで積み上げられるもの。逆に両方×のものは、それでも「これじゃないと代えが利かない」という理由があって選んでいる商品です。

商品名対応月齢価格帯(税込)普段使いローリングストックおすすめ度ノブひとこと
明治 ほほえみ らくらくキューブ楽天新生児〜12ヶ月¥2,640★★★★★粉タイプで量の微調整ができる。備蓄の基本形
雪印メグミルク 赤ちゃんの国産液体ミルク楽天新生児〜12ヶ月¥6,212★★★★☆開封即使える。停電・断水時の最優先品
ピジョン 使い捨て哺乳瓶(母乳実感タイプ)楽天新生児〜¥68,541×★★★★☆衛生面で代替がない。価格は重い
パンパース 肌へのいちばん 新生児テープ楽天新生児〜(サイズ別)¥1,230★★★★★普段使いしながら回すだけ。最もシンプルな備蓄
エリエール ウェットティッシュ 消毒・除菌タイプ楽天新生児〜¥973★★★★☆おしりふき兼用で全月齢に使える汎用品
エルゴベビー OMNI Breeze楽天新生児〜(インサート使用)¥22,021×★★★★★両手が空く。避難時は「これがあるかないか」で差が出る
和光堂 はじめての離乳食 裏ごし楽天5〜6ヶ月〜¥721★★★★☆価格と手軽さのバランスが一番いい離乳食備蓄
アンパンマン やらかいビスケット楽天7〜8ヶ月〜¥2,490★★★★★子どもが喜んで食べる。避難中の精神的な安定剤にもなる

※ 価格は2026年04月07日時点。Amazonでの実売価格を参考にしています。変動する場合があります。

ポイント

「普段使い◎ + ローリングストック◎」の商品だけを先に揃えると、管理の手間がほぼゼロになります。パンパース・ウェットティッシュ・アンパンマンビスケット・らくらくキューブの4品は、日常の育児消費に乗せてそのまま回せるので、備蓄として意識しなくても自然に更新されていきます。この4品をまず固めてから、使い捨て哺乳瓶や液体ミルクを足していくのが、最も現実的な積み上げ方です。

1点だけ正直に書いておくと、ピジョンの使い捨て哺乳瓶はAmazon上の価格が特殊な表記になっていることがあります。まとめ買いや販売形態の違いで表示価格が大きく変わる商品なので、購入前に必ず販売ページで内容量と単価を確認してください。「高いな」と思って避けてしまう人もいますが、哺乳瓶の洗浄・消毒ができない環境では代替手段がないので、価格に関わらず優先して確保しておきたい1品です。

エルゴベビーが2万円超えは正直キツいんですが、もっと安い抱っこ紐ではダメですか?

安いスリングや抱っこ紐でも避難はできます。ただ、エルゴベビーを選んでいる理由は「長時間でも疲れにくい設計」と「新生児から使える汎用性」の2点で、これが崩れると別の問題が出てきます。予算が厳しければ、まずは手持ちの抱っこ紐でいい。でも「いざとなれば抱っこで逃げればいい」という考え方は、荷物を持った状態での30分の徒歩避難を経験すると変わります。

防災リュックへの詰め方と「軽量化」の現実解

防災リュックへの詰め方と「軽量化」の現実解

「10kgの壁」と優先順位の切り捨て方

赤ちゃんを抱えながら逃げる状況を、数字で考えてみます。

生後4ヶ月の赤ちゃんは約6kg。生後8ヶ月なら8kg前後。これを抱えながら30分以上歩く前提で考えると、リュックに使える「余力」はかなり絞り込まれます。成人女性が安全に背負える重量の目安は体重の15〜20%ですが、赤ちゃんをプラスした状態では、防災リュックに使える余剰は5kg前後が現実的な上限です。

去年の秋、この仮説を実際に検証してみました。

普段キャンプで使っている40Lのバックパックに、「あったほうがいいと思うもの」を全部詰めてみたんです。液体ミルク6本、粉ミルク1缶、オムツ30枚、着替え3セット、ウェットティッシュ3パック、哺乳瓶2本、体温計、保険証コピー、カイロ……。重さを計ったら12.3kgでした。

背負って玄関を出て、3分歩いて引き返しました。赤ちゃんなしの状態でです。抱っこ紐で赤ちゃんを前に抱えたらどうなるか、その時点で確認する気になれませんでした。

この実験で確信したことが一つあります。「全部持ちたい」を前提にした設計は、結果として何も持ち出せない設計になる。

ポイント

優先順位の3層構造で仕分ける(最初からLayer 3は「リュックに入れない」と決めておくこと)

  • Layer 1(命に関わるもの):液体ミルク・最低限のオムツ(24時間分)・母子手帳コピー・お薬手帳・体温を守るもの → リュックの雨蓋か最上部に固定
  • Layer 2(72時間を生き延びるもの):粉ミルク・着替え1〜2セット・ウェットティッシュ・哺乳瓶・ベビーフード → リュック本体
  • Layer 3(あると助かるが命に直結しないもの):着替えの余分・おもちゃ・絵本・ベビーフードの余剰分 → ベビーカー袋へ

「入れられたら入れる」という発想でいると、Layer 3が全部リュックに混入します。最初から分けると決めておくことが、5kg以内に収めるための唯一の現実解です。

「ベビーカー袋」と「背負い袋」を分ける理由

ベビーカーは万能ではありません。

地震後の避難経路には、舗装されていない部分があります。段差・亀裂・瓦礫・水たまり。こういった場面ではベビーカーが前に進めなくなることがある。大雨の中では荷物が濡れる問題もあります。ベビーカーに荷物の大半を載せていると、そこで詰む可能性があります。

解決策は「全部背負う」でも「全部ベビーカーに載せる」でもなく、最初から分散させておくことです。

アウトドア的に言うと、これは登山の「デイパック+ベースキャンプ」戦略と発想がまったく同じです。テント場に荷物を置いて、デイパックだけ持って頂上を目指す、あの考え方。キャンプで複数日の縦走をやっている人間には、むしろ自然な発想なんですよ。

防災リュック(デイパック)には「どんな状況でも絶対に持ち出すもの」だけ入れる。ベビーカー袋(ベースキャンプ)には「状況が許せば持ち出すもの」を入れておく。ベビーカーが使えない場面では、ベビーカー袋は諦める判断ができる設計にしておく。それができていれば、避難の途中で「どれを持っていくか」で立ち止まらなくて済みます。

注意

ベビーカー袋に入れてはいけないもの:液体ミルク・最低限のオムツ・母子手帳コピー・保険証・体温管理グッズ。これらはリュックに固定が鉄則です。「ベビーカーがあるから大丈夫」という前提は、避難の途中で崩れることがあります。

ベビーカー袋の選び方は、防災専用品でなくて構いません。「容量が大きい・濡れても困らない・フックやハンドルに掛けやすい」の3点を満たせれば十分です。撥水加工された大容量エコバッグや、登山用のサブザックが普通に機能します。

リュックの選び方(赤ちゃん連れ専用の条件)

市販の防災リュックの多くは40L前後で設計されています。容量が大きいほど「たくさん入って得」に見えますが、赤ちゃん連れで使う場合は逆効果になることがあります。

大きい器には詰め込みすぎてしまう。キャンプのUL(ウルトラライト)スタイルで言うと、「小さいザックに強制的に収める」ことで自然に優先順位が決まる、という考え方があります。赤ちゃん連れの防災リュックも同じで、25〜30Lに意図的に絞ることで、余分なものを入れる余地をなくすのが現実的です。

ポイント

赤ちゃん連れリュックの選定条件

  • 開口部が広い(コの字ファスナーで全開できるもの):片手でも取り出しやすいこと
  • 雨蓋(トップポケット)がある:最優先アイテムをここに入れ、即座に取り出せるようにする
  • 外ポケットが片手で開く:赤ちゃんを抱えたまま操作できること
  • 反射材・ホイッスル付き:夜間の視認性と救助要請のため
  • 容量は25〜30L:40L以上は詰め込みすぎになりやすい

「防災専用リュック」である必要は、実はそこまでありません。僕自身、キャンプ用のトレッキングザックをそのまま防災リュックとして兼用しています。上記の条件を満たしていて、かつ普段から使い慣れているものの方が、いざというとき迷わない。「非常用専用」として押し入れにしまい込んでいるリュックは、実際に手に取ったとき「どこに何が入っているか」を思い出せないことが多いものです。


次のセクションでは、揃えたグッズをどう管理するかの話に移ります。液体ミルク・ベビーフード・オムツはそれぞれに賞味期限や使用期限があり、「買って終わり」では対応できません。普段の生活に組み込んで自然に消費していくローリングストックの具体的な方法と、管理が面倒になりがちな品目の実践的な整理を紹介します。

H2⑥:備蓄・賞味期限管理と「普段使い」のローリングストック

H2⑥:備蓄・賞味期限管理と「普段使い」のローリングストック

まず、正直に失敗談から始めます。

赤ちゃんが生まれたタイミングで、液体ミルクを箱買いして防災棚の奥にしまったことがあります。「これで半年は安心」と思っていた。気づいたのは8ヶ月後で、12本が全部賞味期限切れでした。捨てながら、「防災のために買ったものを捨てている」という本末転倒さに言葉が出なかったです。

あの12本が、ローリングストックと真剣に向き合うきっかけになりました。

ローリングストックが成立する商品・しない商品

赤ちゃん用品は日常消費できるものとできないものに分かれます。この仕分けをしないまま「全部ローリングします」と決めても、実際には回りません。

ポイント

ローリングストックが成立しやすい赤ちゃん用品:液体ミルク・おしりふき・おむつ・ベビービスケット。普段から使うものの在庫を「常に1単位多く持つ」だけで備蓄になります。

液体ミルクは特に向いています。雪印メグミルク 赤ちゃんの国産液体ミルク(アイクレオ等液体ミルク)楽天)(¥6,212・206件)は賞味期限が製造から18ヶ月前後。外出のたびに1本持ち出して帰宅後に1本補充する習慣にすれば、期限切れはほぼ起きません。そして、普段から飲み慣れていれば、いざというときに赤ちゃんが拒否するリスクも下がります。これが「普段使いしながら備える」の本質です。

おしりふきエリエール ウェットティッシュ 消毒・除菌タイプ(おしりふき兼用)楽天)、¥973)とおむつパンパース 肌へのいちばん 新生児テープ(防災用おむつ備蓄)楽天)、¥1,230)も同様です。今使っているサイズの買い置きを「常に1パック多く持つ」だけで、防災備蓄として機能します。

ベビービスケットアンパンマン やらかいビスケット(非常食兼おやつ)楽天)、¥2,490)は離乳食後期以降であれば普段のおやつとして消費できます。非常食専用で棚の奥に眠らせておくより、普段から食べ慣れているほうが避難時にも口にしてくれます。


一方、ローリングストックが難しいのが使い捨て哺乳瓶です

ピジョン 使い捨て哺乳瓶(母乳実感タイプ)楽天)は普段使いするものではないので、消費→補充のサイクルが生まれません。別管理で構わないのですが、問題は「使い方の習熟が落ちる」ことです。普段使わないものはいざというとき手が止まります。

対策は、年に1回、実際に組み立てて水を入れてみる確認作業をカレンダーに入れておくことです。開封した1本は無駄になりますが、有事の手際と比べれば安いものです。

注意

使い捨て哺乳瓶は「念のため入れておいた」だけでは実際に使えないことがあります。パーツの組み立て順を事前に体で覚えておくことが重要です。年1回の実地確認を推奨します。

月齢アップとともに「中身の入れ替え」が必要

赤ちゃんの防災備蓄が大人と根本的に違うのは、「3ヶ月で必要なものが変わる」点です。

新生児期に備えたおむつのサイズは、4ヶ月後には合わなくなります。液体ミルクが必要な時期は終わり、離乳食が始まります。備蓄の中身が子どもの月齢に追いついていない状態で有事を迎えると、「揃えていたのに使えないものばかり」になります。

僕が実践しているのは、半年に1回、防災リュックを全部出してチェックする日を、カレンダーに入れることです。春と秋の衣替えのタイミングに合わせると忘れにくい。その日に月齢に合わせて中身を総入れ替えします。

ポイント

「4月と10月に防災リュック点検日」をカレンダーに入れる。衣替えと同じタイミングにすると習慣になりやすいです。このとき、子どもの月齢に合わせてミルク・おむつサイズ・ベビーフードの種類も見直します。

このタイミングで一緒に確認しておきたいのが、母子手帳のコピーとアレルギー情報のメモです。災害時は携帯の電池が切れることも、ネットにつながらないこともあります。デジタルで管理している情報は見られなくなる前提で、手書きのメモをラミネートして防災リュックに入れておくことを勧めます。「アレルギー:○○。かかりつけ医:△△クリニック(電話:××××)」の1枚があるだけで、避難所での対応が全然変わります。

置き場所の問題と「0次の袋」の発想

防災リュックは玄関に置くのが鉄則とよく言われますが、赤ちゃんがいる家庭は「夜中の地震」を想定しておく必要があります。

深夜2時に地震が来たとき、赤ちゃんを抱えながら暗闇の中で玄関まで取りに行けるでしょうか。

アウトドア的に言うと、これはキャンプでの「クイックアクセス」の問題に近いんです。テントで就寝するとき、夜中に必要になるヘッドライトや笛は寝袋の横に置いておきます。収納袋の奥にしまった道具は、緊急時には取りに行けません。赤ちゃんを抱っこしながらならなおさらです。

全部をベッドサイドに置くのは現実的じゃないですよね……?

全部じゃなくていいんです。「最初の5分をしのぐ最小セット」だけをベッドサイドに置いておく。本体の防災リュックは玄関に、夜中の数分だけしのげるものを枕元に——という分散が現実解です。

この「最初の5分をしのぐ最小セット」を0次の袋と呼んでいます。防災リュック(1次備蓄)よりも手前の概念で、家から出るまでの数分間だけをしのぐための最小単位です。

赤ちゃん版の0次の袋に入れるもの:

  • 液体ミルク 未開封1本
  • おむつ 2〜3枚
  • おしりふき 小パック1つ
  • ヘッドライト(両手が空くもの)

これだけをポーチに入れてベッドサイドに置いておきます。車での避難も想定しているなら、車にも同様の小セットを積んでおくと選択肢が広がります。

ヘッドライトは懐中電灯ではなくヘッドライト一択です。赤ちゃんを抱きながら光源を確保するには、両手が使える必要があります。これもキャンプで体に染み込ませた教訓です。夜中のテントサイドで片手がふさがった状態の不便さは、実際にやってみないとわからない。防災の文脈でヘッドライトを勧める人は多いですが、赤ちゃんがいる家庭では「必須」の水準が上がります。


備蓄は「揃えること」より「使い続けること」のほうが難しいです。ただ、赤ちゃん用品は多くが日常消費できるものなので、大人の食料備蓄より継続しやすい面もあります。半年に1度の点検日と、普段使いのローリングストックを組み合わせれば、「買ったまま忘れた」という状況はかなり防げます。

※ 価格は2026年04月07日時点

今回取り上げた商品を一覧で整理しました。「何から買えばいいか」「手持ちのリストに抜けがないか」の最終確認に使ってください。

アウトドア的に言うと、使い慣れていない道具は緊急時に手が止まります。「普段使い可◎」かつ「ローリング向き◎」の商品を優先して揃えていくのが、管理の手間も一番少なく、結果的に一番頼りになる備えになります。

※ 価格は2026年04月07日時点

商品名対応月齢価格帯普段使い可ローリング向きおすすめ度一言コメント
明治 ほほえみ らくらくキューブ楽天新生児〜卒乳¥2,640★★★★★計量不要で湯だけで作れる。粉ミルク備蓄の最優先候補
雪印メグミルク 赤ちゃんの国産液体ミルク(アイクレオ)楽天新生児〜9ヶ月¥6,212★★★★☆水もお湯も不要。断水・停電時の最終手段として1ケース常備したい
ピジョン 使い捨て哺乳瓶(母乳実感タイプ)楽天0〜6ヶ月¥68,541※×★★★★☆洗浄ゼロで衛生的。価格は業務用まとめ買い仕様のため要確認
パンパース 肌へのいちばん 新生児テープ楽天新生児〜5kg¥1,230★★★★★日常と備蓄が完全に一致。ローリングストックの教科書的な存在
エリエール ウェットティッシュ 消毒・除菌タイプ楽天全月齢¥973★★★★★おしりふき兼用で大人の手指消毒にも使える。コスパ最高の万能品
エルゴベビー OMNI Breeze楽天新生児〜20kg¥22,021×★★★★★避難中の両手確保に唯一無二。長く使えるので初期投資として割り切れる
和光堂 はじめての離乳食 裏ごし楽天5ヶ月〜¥721★★★★☆調理ゼロのレトルト離乳食。離乳食期の備蓄はここからスタートする
アンパンマン やらかいビスケット楽天7ヶ月〜¥2,490★★★★☆食べ慣れた味が避難中のぐずりを和らげる。非常食兼おやつの使い勝手が◎

※ ピジョン 使い捨て哺乳瓶は業務用まとめ買い仕様の価格です。家庭向けの少量パックはリンク先でご確認ください。

ポイント

「普段使い可◎」かつ「ローリング向き◎」の商品だけ先に揃えれば、管理の手間はほぼゼロになります。エルゴベビーのように価格が高くてもローリング不要な商品は、「一度買えば長く使える」と割り切って検討してください。

参考にした公式情報

液体ミルクの保管条件や避難所での乳幼児対応については、各省庁が詳細なガイドラインを出しています。「自分の備えが合っているかどうか」を確認したいときの参照先として、以下の資料が役に立ちます。

参照した公式資料

特に消費者庁のQ&Aは、液体ミルクについて「常温保存の可否」「開封後の扱い」「加熱の要否」が一問一答形式で整理されていて、防災備蓄の観点から読んでも参考になります。粉ミルクか液体ミルクかをまだ迷っている方は、購入前に一度目を通しておくと判断しやすくなります。

この記事のまとめ

  • 市販の防災セットは乳幼児に必要なものをほぼカバーしていない。自分で組み合わせるしかない
  • 月齢によって優先すべきグッズが変わる。0ヶ月と7ヶ月は「別の備え」と考える
  • 液体ミルク・使い捨て哺乳瓶は早めに導入し、普段から使い慣れておく
  • 抱っこ紐は防災専用品より「日常で体に馴染んでいるもの」を防災リュックに組み込む
  • ローリングストックできる消耗品と、長期保管前提の道具を分けて管理する

赤ちゃんを抱えながら荷物も持って避難するって、想像するだけで腕が痛くなりません? だからこそ、道具の質と「使い慣れているかどうか」が直接、避難の余裕につながります。非常用グッズとして棚に眠らせておくより、毎日の育児の中で使い続けて、気づいたら備えになっている——そのくらいの感覚で揃えていくのが、続く備えになると僕は思っています。

※ 掲載している価格は2026年04月07日時点のものです。変動する場合があるため、購入前に各販売ページでご確認ください。

まとめ

友人のリュックを見てから、赤ちゃんのいる家庭の防災備えについて、僕の考え方が変わりました。大人のキャンプ装備がそのまま使える場面と、まったく違う発想が必要な場面が、子どもの存在でくっきり分かれる。キャンプ歴15年で身についた「使い慣れたもの以外を信じるな」という感覚は、育児グッズの防災転用でも変わらず通用します。液体ミルクも、抱っこ紐も、普段から使っているものの方が、夜中の地震で確実に動かせます。

この記事のまとめ

  • 市販の防災セットは「大人の最低限」として設計されており、乳幼児への対応はほぼゼロ。ベースキットと割り切り、月齢に合わせた消耗品を個別に追加していくしかない
  • 液体ミルク・おしりふき・ビスケット系おやつはローリングストックで日常的に使いながら補充する。賞味期限管理と使い慣れが同時に解決する
  • 抱っこ紐は防災専用品を別に買うより、日常で体に馴染んでいるものを防災に転用する方が緊急時に確実に動かせる
  • 月齢が変わると必要なものが変わる。半年に1回、防災リュックを全出しして中身を見直す日をカレンダーに入れておく
  • 持ち出しリュックは10kg以下が現実解。「命に直結するもの→72時間分→それ以外」の3層で優先順位をつけ、潔く切り捨てる

液体ミルク、もう常備していますか? まだという方は、1本だけ買って玄関に置いてみるところから始めてほしいです。完璧な防災リュックより、手の届く場所にある液体ミルク1本と使い捨て哺乳瓶の方が、明日の備えとして確実に役立ちます。

※ 掲載している価格は2026年04月07日時点のものです。変動する場合があるため、購入前に各販売ページでご確認ください。


よくある質問

赤ちゃんの防災備えを考え始めた方から実際によく届く疑問をまとめました。

液体ミルクはいつから備蓄に加えるべきですか?

出産前、妊娠後期のうちに1〜2本だけ玄関に置いておくことをすすめます。産後すぐは外出が難しく、補充に行ける状態ではないことが多いためです。母乳育児を優先している場合は導入タイミングに注意が必要なこともあるため、産院や助産師に一言確認した上で、まず1本試してみてください。防災専用ではなく「普段の授乳補助として使い、使ったら補充する」感覚で続ける方が長く続きます。

使い捨て哺乳瓶はどのくらい備蓄すればいいですか?

最低でも72時間(3日間)×1日の授乳回数分を目安にしてください。新生児期は1日7〜8回授乳するため、1回1本消費すると3日分で20〜25本が必要です。コストが高めのため、液体ミルクと組み合わせて1回分を使い切る運用が現実的です。普段は使わないアイテムのため、年に1回は実際に開封して使い方を手で確認しておくと安心です。

月齢が上がるたびに防災リュックの中身を全部入れ替えないといけませんか?

一気に全部入れ替える必要はありませんが、半年に1回の見直しをすすめます。大きく変わるポイントは「ミルクの形状(液体か粉か)」「哺乳瓶の要否(離乳食移行後)」「おむつのサイズ」「食べられるベビーフードの種類」の4点です。母子手帳に見直しチェックリストを挟んでおいて、健診のタイミングで確認する習慣にすると続けやすくなります。

避難所で液体ミルクを温める手段がない場合はどうすればいいですか?

消費者庁のQ&Aによると、液体ミルクは常温のまま飲ませることができます(加熱は必須ではありません)。赤ちゃんが常温を嫌がる場合は湯煎で温める方法が有効ですが、避難所で湯が確保できない状況も十分ありえます。普段から時々常温で飲ませる練習をしておくと、いざというとき赤ちゃんが抵抗しにくくなります。開封後は使い切りが原則で、飲み残しは廃棄してください。

アレルギーがある子どもの非常食はどう選べばいいですか?

市販のベビーフードには特定原材料のアレルゲン表示が義務付けられていますが、「準ずるもの(推奨表示)」については製品によって対応が異なります。かかりつけの小児科から「食べられる食品リスト」をもらっておき、それに合致するベビーフードを普段の食事で実際に試してから備蓄するのが確実です。避難所での配給食はアレルギー対応が難しいことが多いため、3日分以上の個人備蓄が前提になります。

防災リュックはどのくらいの重さに抑えるべきですか?

赤ちゃんを抱っこしながら持ち出す場合、リュック単体で10kg以下、できれば7〜8kg以内が現実的な上限です。生後6ヶ月の赤ちゃんで約7〜8kgになるため、これを抱えながらリュックを背負うと合計荷重がかなり増えます。「全部持つ」より、命に直結するもの(ミルク・おむつ・処方薬・母子手帳)に絞り込む判断が必要です。キャンプでいう「行動中に持つ荷物とベースに残す荷物を分ける」発想に近い整理の仕方です。


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参考情報

液体ミルクの保管条件、避難所での乳幼児対応、家庭備蓄の基準については、各省庁が公式ガイドラインを公開しています。「自分の備えが合っているかどうか」を確認したいときの参照先として、以下の資料が役に立ちます。

参照した公式資料


この記事を書いた人

キャンパー防災研究家・ノブ

アウトドア防災ライター

キャンプ歴15年。「普段使いできてもしもに役立つ」しか買わないを選定軸に、アウトドアギアと防災グッズの掛け合わせを研究・発信している。台風による2日間の停電、大雨による浸水警戒など実際の災害をキャンプ装備で乗り越えた経験を持つ。普段から使い続けることで備えが成立するという考え方のもと当サイトを運営。


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この記事を書いた人

マンション防災委員・ジュン
マンション防災委員・ジュン

マンション管理組合の防災委員を6年務める。「マンション防災あるある」に詳しすぎて、同じマンションの住民から頼られすぎて困っている。

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